力率

AC 回路では、力率は、 作業に使用される有効電力と回路に供給される皮相電力の比率です。

力率は、0 から 1 の範囲の値を取得できます。

すべての電力が有効電力のない無効電力 (通常は誘導性負荷) の場合、力率は 0 です。

すべての電力が無効電力のない有効電力 (抵抗負荷) の場合、力率は 1 です。

力率の定義

力率は、ワット (W) 単位の有効または真の電力 P を皮相電力 |S| で割った値に等しくなります。ボルトアンペア (VA):

PF = P(W) / |S(VA)|

PF - 力率。

P -ワット単位の有効電力 (W)。

|し|-皮相電力 - ボルト・アンペア (VA) 単位の複素電力の大きさ。

力率計算

正弦波電流の場合、力率 PF は皮相電力位相角φ (インピーダンス位相角でもある)のコサインの絶対値に等しくなります。

PF = |cos φ|

PFは力率です。

φ   は見掛けの電力位相角です。

 

ワット (W) 単位の有効電力 P は、皮相電力 |S| に等しくなります。力率 PF のボルトアンペア (VA) 倍:

P(W) = |S(VA)| × PF = |S(VA)| × |cos φ|

 

回路に抵抗性インピーダンス負荷がある場合、有効電力 P は皮相電力 |S| に等しくなります。力率 PF は 1 に等しくなります。

PF(resistive load) = P / |S| = 1

 

ボルトアンペア無効 (VAR) 単位の無効電力 Q は、皮相電力 |S| に等しくなります。電圧アンペア (VA) で、位相角φの正弦を掛けたもの:

Q(VAR) = |S(VA)| × |sin φ|

キロワット (kW) 単位の実際の電力計読み取り値 P、ボルト (V) 単位の電圧 V、およびアンペア (A) 単位の電流 I からの単相回路の計算:

PF = |cos φ| = 1000 × P(kW) / (V(V) × I(A))

 

キロワット (kW) 単位の実際の電力計読み取り値 P、ボルト (V) 単位の線間電圧 V L-L、およびアンペア (A) 単位の電流 I からの三相回路の計算:

PF = |cos φ| = 1000 × P(kW) / (3 × VL-L(V) × I(A))

 

キロワット (kW) 単位の実際の電力計読み取り値 P、ボルト (V) 単位のライン間ニュートラル V L-N、およびアンペア (A) 単位の電流 I からの三相回路の計算:

PF = |cos φ| = 1000 × P(kW) / (3 × VL-N(V) × I(A))

力率補正

力率補正は、力率を 1 に近づけるための電気回路の調整です。

力率が 1 に近いと、回路内の無効電力が減少し、回路内のほとんどの電力が有効電力になります。これにより、電力線の損失も減少します。

力率補正は通常、回路に電気モーターのような誘導性コンポーネントがある場合、負荷回路にコンデンサを追加することによって行われます。

力率補正計算

皮相電力 |S|ボルト アンペア (VA) 単位は、ボルト (V) 単位の電圧 V にアンペア (A) 単位の電流 I を掛けた値に等しくなります。

|S(VA)| = V(V) × I(A)

ボルトアンペア無効 (VAR) 単位の無効電力 Q は、皮相電力 |S| の 2 乗の平方根に等しくなります。ボルトアンペア (VA) 単位で、ワット (W) 単位の有効電力 P の 2 乗を引いたもの (ピタゴラスの定理):

Q(VAR) = √(|S(VA)|2 - P(W)2)


Qc (kVAR) = Q(kVAR) - Qcorrected (kVAR)

ボルトアンペア無効 (VAR) の無効電力 Q は、電圧 V (ボルト (V)) の 2 乗をリアクタンス Xc で割った値に等しくなります。

Qc (VAR) = V(V)2 / Xc = V(V)2 / (1 / (2π f(Hz)×C(F))) = 2π f(Hz)×C(F)×V(V)2

したがって、回路に並列に追加する必要があるファラッド (F) の力率補正コンデンサは、無効電力 Q (ボルト アンペア無効 (VAR)) を周波数 f (ヘルツ (Hz)) の 2π 倍で割った値に等しくなります。電圧 V (ボルト (V)):

C(F) = Qc (VAR) / (2π f(Hz)·V(V)2)

 

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